民営化の問題 privatization issue 2003 10 15

 何年も前から、郵政の民営化について、スローガンとなっていますが、
郵政民営化の具体像が、何年経っても、わかりません。
 郵政を、そのまま、民営化すると、
日本最大の銀行と、日本最大の宅配会社と、
日本最大の保険会社ができます。
これでは、規模で、民業の圧迫となりますが、
どうするのでしょうか。
 都道府県別に、分割するのでしょうか。
しかし、これでは、地方銀行を、新たに作るだけです。
 分割をしないで、
日本最大の銀行としても、
規模が大きいだけで、収益性の低い銀行ができます。
はたして、収益性の高い事業は、あるのでしょうか。
 成長性の高い企業に融資して、収益を上げるにしても、
どういう企業が成長性が高いか、それを見抜く眼力が必要です。
 プライベートバンクをやって、手数料を稼ぐにしても、
幅広い金融知識とノウハウが必要です。
 株式、債券、為替で稼ぐノウハウがあるのでしょうか。
 郵政を民営化しても、
収益性の高い事業が見出せないのです。
 郵政を民営化すると、
民間の銀行と同じになります。
しかし、銀行は、まだ数が多いと言われます。
そういう状況で、郵政を、普通の銀行にする意味があるのか。
 おそらく、民営化された郵政に存在意義を持たせるために、
郵政に公共性を持たせるのでしょう、
しかし、これでは、今と変りありません。
 あるいは、将来的には、郵政事業そのものを廃止するのか。
どちらかになると思います。
 しかし、郵政事業そのものを廃止できないでしょうから、
結局、「看板を変えただけで中味は同じ」という形に落ち着くと思います。
結局、何も変わらない。
 もう、官製の銀行業も、官製の宅配業も、官製の保険も、
歴史的役割は、終えたと思います。
こういうシステムは、欧米に追いつくための富国強兵政策か、
あるいは、戦後復興政策です。















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